2021年冬のなろうアニメ『回復術士のやり直し』第10話を見た感想です。
今回はヒジョーによかった!見やすいし、ちゃんと内容もあり、ギャグも笑えます。久しぶりに心の底から面白いと思えた回でした。毎回こんな感じでやってくれたらいいのに……。
ネタバレがあるので本編をまだ見ていない方は注意してくださいね。
第10話「回復術士は、可憐な一輪の花になる!」感想
本編を冒頭から見ていきます。
前話ラストの、ジオラル王国軍がブラニッカの街にやってきたシーンから始まりました。
ノルン、ブレイドの他に一人新キャラが登場します。三英雄の一人だそうです。ケヤルガの反応から判断すると結構ヤバい奴みたい。気配を察知されたケヤルガは逃げ出しました。
強い男性キャラが出るんですね、意外です。
無防備?
王国軍は今の所、街の人を襲ったりはしていないようです。
しかし軍隊をあっさり街に侵入させて大丈夫なんですかね?魔王側の軍はいないの?
ブラニッカって王国から見捨てられてる設定でしたよね?
公式サイトの用語集にも、「国境線に近く、現在は魔族領域になっており、ジオラル王国民はその実態を知らされていない」と書かれています。
魔王の支配する領域なのに、人間側が勝手に軍を送り込んで問題にならないのでしょうか?というか、魔王側は無防備すぎないですか?こんなんじゃ簡単に制圧されちゃうよ?
どっちも悪
ブレイドがモブ女性を犯すシーンが入りました。薬で正気を失わせてから襲うようです。ケヤルガが剣聖にやったのと同じ方法ですね。
主人公側と敵側が道徳的に同レベルというのがこの作品の面白い所ですが、同時に欠点でもありますね。悪対悪の戦いでどちらも応援できないのがちょっと辛い。
死亡フラグ
ケヤルガ一行は、前回出た魔族の商人カルマンと仲良く食事をしています。
やっぱりこの人は一回出て終わるキャラじゃなかったんですね。モブっぽかったゴルドマンも複数回登場したし、やたらと商人の出番が多いアニメですね。
旅費を稼ぎたいケヤルガは彼と商談をして、ポーションを買い取ってもらうことになりました。
このあと商人は盛大に死亡フラグを立てます。
「俺はな、金を貯めて、ここよりもっと大きな街で店を開きたいんだ。それが俺の夢ってところかな」
フラグ感満載ですよ!「この戦いが終わったら結婚するんだ」ほどではないですが…。
さらに商人は、街が戦場になるから逃げる準備をしておいたほうがいいと忠告されても余裕をかましていますし、もう助からないでしょうね。
生贄
やっぱこの商人はノルンへ復讐するための生贄キャラなのかな?
ケヤルガには復讐の美学()があるので、自分から手出しはできません。誰かを生贄に捧げないと攻撃できないんですよね。
だから、とりあえず適当な人物を犠牲にし、それを口実に復讐という名の攻撃を仕掛けるスタイルを採ります。
これまでの展開を振り返ると、近衛騎士隊長レナードの時はアンナさん、コロシアムの時は村人たち、牛男の時は酒場の人たちが生贄になりました。
おそらく商人カルマンは、ノルンに攻撃を仕掛けるためのダシに使われるのでしょう。お気の毒に…。親しく付き合っただけで酷い目に遭い命まで取られるだなんて、ケヤルガはとんだ疫病神ですよ。
ところで、ケヤルガが真剣な話をしている間も食事に夢中なセツナとイヴが可愛らしい。ちょっとした仕草や表情の描写がいいですねぇ。なごむ~。
女体化!?
商人から、得意先のお嬢様がブレイドに強姦されたことを聞いたケヤルガは、ハーレム要員の誰をおとりに使うか考えます。
この後恒例の合体シーンが入り「オモチャとはいえオレのものをあんなヤツに壊されるのは癪に障る…ヤツへのエサは他に用意するとしよう」という結論に至ります。
やっぱりな!ハーレム要員が他のヤツに取られる状況を、なろう主人公が許すわけないもんね!
そういうわけで、ブレイドの所へはケヤルガ自身が行くことにしました。フレイアに化粧をしてほしいと頼みます。ここのシーンはギャグ調でいいんですよね。イヴ以外のハーレムメンバーまで軽く引いてるのが笑えました。
自分の顔にヒールを使い女の子(CV:日笠陽子)になったケヤルガは超絶かわいい!!
抱きつくフレイアとセツナ。百合アニメみたいで最高です!さっきまで化粧発言にドン引きしていたイヴも認める可愛さ。
化粧して服を変えたらメインヒロインも務まりそうな美少女になりました。もうこのまま男の姿に戻らんでくれ……。個人的には百合風味でやってくれたほうが嬉しいんですよね。
チンピラ登場
美少女の姿で街を歩いているとチンピラに絡まれます。ここにブレイドが助けにきて口説かれるという、なろうテンプレの立場逆転バージョンをやるのかなと思っていたけど違いました。
自分で撃退するだけ…ちと残念です…。
それにしてもケヤルガって、「復讐」という言葉を使いたくて使いたくて仕方ない人なんですね。自分は強いぞと忠告したのにチンピラは聞き入れず、善意を踏みにじったから復讐するんですって。もう復讐の定義が分からん…。
チンピラを倒した後「男ってちょろいな」と言ったり、己の美貌に自惚れている所は笑えました。今回はギャグがキレッキレですね。心の声は男声のままなのもシュールでいい。
その後、他人を欺くため貴族の令嬢として立ち振る舞わないといけないと決意し、心の声まで女声に切り替わります。この演出は秀逸だと思いました。
〇〇と化したブレイド
ケアーラという名の美少女として酒場へ入り、お酒を飲んでいるケヤルガ。そこにブレイドが現れ声を掛けてきます。二人はしばらくの間、会話に花を咲かせつつ楽しくお酒を飲んでいたのですが、ケアーラが帰ろうとした所でブレイドが凶行に及びます。
それにしても、ブレイドのやり口は某先輩を彷彿とさせるんですよね。飲み物に白い粉をサッー!と混入し、昏睡レ○プを企てるとはね……。
薬の影響でふらつくケアーラの身体を「おっと、大丈夫かい」と言って支える所なんて、もろにあれのオマージュじゃないかと思わされますよ。おっ大丈夫か大丈夫か。
目を覚ますと仰向けで縛られている所も某リザードマンっぽい。
ブレイドもなかなかキャラが濃くていいですね。とんでもない変態だ。
通り魔に襲われた時うっかり獲物の女の子を放り投げちゃう所には、ブレイドの自己中心的クズさが表れていて笑えました。
その一方で剣聖の技をコピーしたケヤルガでも勝てないくらい強いんですね。
とはいえ強いのは神剣ラグナロクのおかげで、本体はそんなに強くないようにも見えました。むしろ剣が本体?
そういえば何話か前に説明がありましたね。勇者は魔法の玉から強力な武器を作り出せるとかなんとか。
あと、男はおぞましいと言ってゲロゲロ吐くのがブレイドの持ちネタみたいになってて可笑しいです。
今回は、ケアーラの正体が男だとバラして、ブレイドに反撃開始という所で終わりました。一番最後のセリフだけ男の声に戻っている演出がニクい。心の声ではなく、口から出る声がケヤルガのものになっています。
男として復讐()してやるぜーという宣言のようにも思えました。
おわりに
今回は百合っぽくて最高。ケアーラがメチャクチャ可愛かった~。声が日笠さんなのも良かったです。
「か弱き乙女にこんな真似をするか…」と、心の中まで女性になりきっているケヤルガが面白かったですね。
ただ、やっぱり復讐ものとしては微妙。2周目でケヤルはブレイドに何もされていません。ブレイド視点では、いきなりよく分からん女装男に襲われただけ…。
街の女性たちがブレイドの犠牲になっている描写はありましたが、ケヤルガは女装しなければそもそも襲われなかったわけですし…。
今回も自分から敵の懐に飛び込んで手を出させ、やり返すという、当たり屋的復讐でしかなかったですね。
次回のサブタイトルは「回復術士は、ノルンの蛮行に心を痛める!」
ついにノルンが街で虐殺を始めるのかな?そして死亡フラグを立てた例の商人が犠牲になり、「いいやつだったのに…許せない!これは復讐だな(ニヤリ)」ってなるんでしょうかね。
ところでこのアニメは全12話らしいですが、ノルンと戦う尺が残っているのでしょうか?あと2話であっさり倒しちゃうの?
まだブレイドを襲うシーンが終わっていないし、新たに三英雄の一人とかいう男も出ました。凄い駆け足でやらないと収まりきらないのでは?
もしかして本作も『ありふれ』みたいにあらかじめ2期が決まってるんでしょうかね?