ほのぼのなろう漫画『スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました』感想3巻まで

2021年春にアニメ版が放送されるなろう作品『スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました』のコミカライズ版を3巻まで読んだので感想を書きます。

個人的な話になりますが、何年か前にネット通販で『物理さん(黙れドン太郎)』を買った時、送料を無料にするため、この漫画を一緒に買ってたんですよね。

でも何故本作にしたかは覚えてないという…。多分どこかでオススメされていたからだと思います。

最初の数ページだけ読んで放置していたのですが、アニメが始まるということなので、3巻までまとめて読んでみました。

※若干ネタバレがあるので注意。

あらすじ

導入部は異世界転生もののテンプレに忠実です。

主人公の27歳OL相沢梓は働き過ぎで死亡。気が付くと、「なろう」ではお馴染みの神様空間にいて、天使のような姿の女性と対面していました。

彼女に来世についての要望を聞き入れてもらった主人公は、不老不死の身体を持つ17歳の魔女として異世界に転生。高原の一軒家を手に入れ、アズサ・アイザワとして悠々自適のスローライフを送ることにします。

近所に出現するスライムを倒すと換金可能な魔法石が手に入るので、収入源として毎日スライムを倒し続け、気づけば300年が経過。

ある日、街にあるギルドの受付嬢にステータスを見せてもらえないかと言われたので、石版で測定してみるとレベルMAXになってました。タイトル回収!

実力が知れ渡りスローライフが送れなくなることを危惧したアズサは、受付嬢に黙っているよう言ったのですが、情報がどこからか漏れてしまい、冒険者や人外の存在が家に押しかけてくることに…。

これでは平穏な日常が送れない!どうするアズサ!という感じで話が動き始めます。

感想・良かった所

とても優しい話でした。なんというか、なろうらしくない。まんがタイムきらら等の日常系作品に近い雰囲気です。

ちなみに本作の漫画家さんは、きららキャラットで描いた経験もある方のようです。柔らかいタッチの絵は作品の内容によく合っていると思います。

漫画としても読みやすかった。なろう系コミカライズには新人漫画家が描いている作品も多く、ちょっと見づらかったり、絵としては綺麗でも動きが上手く描けていなかったりしますが、本作はそうではなく手慣れた感じの絵で見やすいです。

単調にならない

読む前に想像していたスローライフものとはちょっと違いました。淡々とした日常生活を描く作品かと思いきや、意外に緩急がある。

文字通りのスローライフが送れるのは序盤の数話だけ。周囲に実力がバレてからは、しっかり事件が起きるようになります。本人は静かに暮らしたかったのに向こうから事件がやってくる。

「日常系は単調だからダメ」という人もこの作品なら退屈せずに読めるんじゃないかな?一般的な日常系に比べれば、しっかり起承転結があるので。

また、物語の舞台が家の周囲に限定されず、様々な場所へ旅するエピソードがあるので読んでいて飽きません。

仲間がたくさん

もう一つ意外だったのは、主人公と一緒に暮らす仲間がどんどん増えること。キャラの総数が多いですし、登場のペースも速い。

次々と新しい人物が現れ仲間に加わります。3巻の時点でかなりの大所帯になっているのは意外でした。

事情のある子も暖かく受け入れ家族として接するのはいいですね。

仲間になるのは女性ばかりだけど、主人公も女性なのでハーレムにはならず、疑似家族といった雰囲気です。

なお、3巻時点では百合要素は薄めでした。まったく無いというわけではないですが。

主人公について

アズサは紛れもなくチート主人公なのだけど、一部のイキリ主人公とは違い嫌味がないです。

強大な力を持ってはいるけど、調子に乗ったり、力を見せつけて悦に入ったりしないので好感が持てます。戦わなければならない時は全力を出すけど、普段は大人しい。

自身の能力を自覚した上で、なるべくその力を使わず静かに暮らしたいというのが伝わってくるので、読んでいて嫌な気持ちになりません。

力の加減がよく分からず、とんでもない威力の魔法を放ってしまい、周囲の人から驚かれるというお約束シーンが序盤にありますが、無自覚系主人公とは違い、すぐ反省し力を抑えるようになります。「またオレ何かやっちゃいました?」みたいなことにはなりません。

また、なろう作品の女性主人公には若干サイコパス感がある子もいるけど、アズサは大丈夫。ちゃんと人間味が感じられるし、時折優しさを見せてくれるのがいいです。

気になった所

日常系のような緩い雰囲気の作品なので整合性等にいちいち突っ込むのも野暮なのですが、ちょっと気になった所があったので書きます。

300年である意味

タイトルにもなっている「300年」ですが、あまり内容に活かされていない気がしました。

タイトルにインパクトが出ること以外の意味が感じられなかったのが少し残念。経験値の少ないスライムを倒してレベルMAXになるためには、長い期間が必要というのは分かりますけど。

そもそも、ページ上では一瞬で300年が経っちゃってるんですよね。転生して300年経ってからが本編といった感じ。一応300年の間、魔女の能力を活かし医者のようなことをして、街の人を助けてはいたようですが…。

また、アズサは300年間ずっと同じような生活を続けていたのですが、飽きている様子はありません。これはまあ、彼女がそういう性格だということで納得出来ます。

しかし、300年間異世界で暮らしても、思考や価値観が転生直後とほぼ変わっていないのはちょっと不思議。長生きした結果仙人みたいな人格になっているわけではなく、中身は27歳OLのままといった感じ。

前世の十倍以上の期間を異世界で生きているのに、未だに辛い社畜経験を引きずっていて、事あるたびに思い出しています。

それなら300年要素を抜いて、普通にレベルMAX&不老不死の状態で転生させてもらう設定でよかったような気も…。デメリットとして、スライム姉妹との出会いが描けなくなりますが…。

不老不死の辛さ

主人公は転生直後から街の人との交流があったみたいですが、300年も生きていると仲良くしていた人が老いて死ぬところを何度も目にすることになると思うんですよね。

辛い別れを繰り返すうちに、生きているのがだんだん嫌にならないのかなと思ってしまいます。虚しくて死にたくならんか?

一応、「誰かと恋をしたら先に相手が死んじゃってつらい」から「恋とかその類のことは一切してないの」というセリフはありましたが、完全な引きこもり生活を送っていたわけでもないですし、知人を失ったりはしていると思うのですが。

300年も生きていると慣れたり達観しちゃったりするのかな?

ところで、不老不死の力のせいで死にたくても死ねないキャラが、特別な手段で殺してもらうことを願うっていう話はよくありますよね。なろう系だと『デスマーチからはじまる異世界狂想曲』にそんなエピソードがありました。

なぜ主人公だけ?

300年間毎日スライム狩りをした程度で最強になれるのなら、他の長寿種族キャラも最強になっていなくてはおかしいのでは?という疑問もあります。

まあこれは、後の巻で説明があるかもしれないですけどね。

おわりに

ちょっと批判的なことを書きましたが無粋でしたね。例えるなら『ごちうさ』を読んで「ウサギを頭に乗せて接客するなんて不衛生だ!」と、批判するようなものなので気にしないで下さい。

整合性が重視される作風ではないので、ほとんど意味のないツッコミです。自分も一瞬気になっただけで、読み進めるうちにどうでも良くなりました。

色々書いたけど十分楽しめましたよ。読んでいると優しい気持ちになります。

アニメが始まったらそちらの感想も書く予定です。

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