2022年冬のなろう系アニメ『失格紋の最強賢者』第9話
「最強賢者、決闘する。」の感想です。
魔族捜索装置
主人公は、ある装置を使って魔族の親玉の居場所を調べたいようです。そんな装置が存在することすら知らないヒロインたちは、主人公がその使い方を知っていることを不思議に思います。
毎度のことですが、この装置も前世の主人公が作ったもの。だから知っていて当然。主人公は、うっかりそのことを話してしまいそうになりますが、ドラゴン娘がいいタイミングで咳き込んでくれたおかげで隠し通せました。
この咳、たまたまですよね?普段はおバカキャラのドラゴン娘が気を使ったってことはないよな?
そういえば、ヒロインたちは主人公が転生者であることを知らなかったんですね。正体を知っているのはドラゴン娘だけだったか……。
もし主人公の中身オッサンだとバレたらどうなるんでしょう?金髪ヒロインは主人公に惚れてるみたいだけど、急に嫌いになったりするんでしょうかね?
なお、ヒロインはドラゴンを除き12歳。中身オッサンの主人公が、そんな年端も行かない娘に好意を持っているというのは、冷静に考えると結構ヤバい。ロ●コンおじさんじゃんね。
学園建て替え
魔族を探す装置は他国にあるので一度王都に戻って王様の協力を仰ぐことに。OPが終わり、Aパートが始まると、主人公たちはすでに王都に戻っていました。
この前旅立ったばかりなのに、早速戻るんですねぇ!しばらくは冒険を続けると思ってましたよ。
主人公一行が学園を訪れると、何故か校舎が無くなっていました。魔族の襲撃に備えるため、全部壊して新校舎を建設するそうです。
ここで不思議なのは、大工がおらず生徒たちだけで建設を進めていること。
第6話で魔族が攻めてきた際も大人の兵士や戦士はおらず、学生たちだけで迎撃していましたが、この世界には大人が少ないんですかね?やっぱり大戦争か何かで成人男性の人口が極端に減ってる設定なのかな?
出国許可が下りるまで、主人公たちも建設を手伝うことに。現場で柱の材質などあれこれと指示を出します。
これ、校長や学生たちはろくな知識もなしに建設を進めていたように見えてしまうんですよね。もし主人公たちが帰ってこなかったら、マトモな建物にならなかったんじゃないの?
まあ校長は大工じゃないですし、工法を知らなくても仕方ないのですけど。でも学園に建築を知ってる教師はいないんですかね?第一学園にも協力してもらっているのにね。
そもそも素人がDIY感覚で作った校舎や要塞が使い物になるのか疑問です。欠陥住宅不可避では?床が傾いてそう。
この世界では魔族のせいで、無詠唱魔法だけでなく、建築技術も失われてるのかなぁ……。大工という存在がいないのかもしれん。それとも単純に金をケチるためにDIYしてるんでしょうかね?
近世日本風の街並み
建設パートはあっさり終了。すぐに出国許可が下り、外国へ出発します。
例の装置があるのは立ち入り規制区域らしいですよ。そこに入るためには、冒険者ランクを上げないといけないので、まずはその国の冒険者ギルドに行くようです。
道中、ドラゴン娘が道端の花を旨そうに食べており、妙に癒やされました。……いや、草食動物だったのかコイツ?肉だけかと思っていたけど何でも食えるんですね。
にしても雑草を味わえるドラゴン娘が吐き出したスープ(第7話参照)というのは、どんだけまずかったんでしょうね?
そんなこんなで外国の街にたどり着いた主人公一行ですが、そこには異様な風景が広がっていました。
なんで和風のお城を中心に日本家屋がズラーッと立ち並んでるんですかね!?
中世ヨーロッパ風異世界だったのに、突然和風の街並みを出さないでくれよ!外国とはいえ、歩いてすぐの街なのに文化が違いすぎるやろ!!
そういえば謎の和風世界は『異世界スマホ』にもありました。にしても流石に王都から近すぎないか……。この距離感で文化が一変するのは異常です。
日本からの転生者が作ったとかの裏設定があるのかな?『回復術士』や『俺ダン』の世界には日本からの転生者が来てるらしいですよ。
あと、なぜか冒険者ギルドの建物だけは普通にヨーロッパ風なんですね。チグハグ感がすごい。
謎の男キャラ登場
主人公は昇格試験として、戦闘狂のSランク冒険者と模擬戦をすることになります。この男はデザイン的にモブっぽくないですねぇ。でも、男ってことは噛ませ犬なんですかね?
彼はこの辺りでは有名な冒険者で、強大な魔力を秘めているらしいのですが、主人公にとっては格下。手を抜いて戦います。剣で打ち合ってキンキンキンキンキン。
この男は、本作では珍しく有能キャラみたい。主人公の技をすぐに【模倣】して習得しました。まあ、それでも主人公には全く歯がたたないんですけどね。結局主人公が無傷で勝利しましたよ。
やっぱ主人公最強系は盛り上がらんなぁ……。構造的にどうやっても盛り上がらん。
模擬戦終了後、自身の作った教科書を戦闘狂の男に渡し、マウンティング(?)する主人公。その本の内容を覚えて実践しろみたいなことを、上から目線で言い放ちます。
男は「馬鹿にしてんのか?」と言いますがその通りですよね。主人公に悪意はないかもしれないけど、ナチュラルに上から目線です。
主人公に言いくるめられ教科書を読み始める男ですが、頭から湯気を出し頭痛を訴えます。脳筋で本が読めない性分らしい。最初は強キャラっぽかったのですが、情けない所を見せ急に噛ませ犬っぽくなりましたね。
まさか主人公のライバルになるのか?と思ったけど、そんなことはありませんでした。なろう系には主人公より優秀なキャラを出しちゃ駄目という暗黙のルールがありそう。
噂によると一部のなろう読者は、ストレスフリー展開じゃなくなると怒り出し、コメント欄で作者に罵詈雑言を浴びせると言いますしね。
それにしても、この戦闘狂の男は変な立ち位置のキャラですね。ライバルでもなければ、噛ませ犬でもない感じ?その中間の描かれ方でした。
コケにされ続けるわけではなかったですね。旅立つ主人公に行き先の街の情報を教えてくれましたし、別れる時には頼れる仲間感を醸し出していました。
今後はどういう扱いになるんでしょうね?下手すりゃアニメ化範囲ではもう出ないかもしれんが……。
検問の向こうには…
ランク上げが完了した主人公たちは、街を後にして検問所へ。無事通ることが出来たのですが、渡された通行証に魔族の暗号が刻まれており、チンピラが襲ってきます。
また魔族が糸を引いてるんですね。魔族あちこちに蔓延ってんね!数少ないんじゃなかったっけ?
主人公の小細工でチンピラを無力化して次回へ続きました。
おわりに
今回はなんとも言えない内容でした。不思議なシーンがたくさんあり、ある意味面白かったかも?
学園を全部壊して建て直す、隣国に江戸風の街並みが広がっている、カマセになりきれない男性キャラが登場するなど、意外性があったのは良かったです。
あと、第9話も終わりましたが、物語の終盤という感じがしませんね。道中の描写は楽しいけど、序盤~中盤っぽさが漂ってる。なんだかんだ平和なんですよね。
ただ、魔族の親玉を倒すという物語の目的が示されている点は評価できます。なろう系アニメには、特に目的もなく異世界を徘徊する話が多いですからね。本作は終着点が分かりやすい分、見やすいです。
次回、第10話サブタイトルは「最強賢者、連携する。」
誰と連携するんでしょうかね?楽しみです!