第四話「回復術士は、セツナを手に入れる!」
あらすじ
主人公ケヤルガはヒールを使い、獣耳の少女セツナの記憶を探ります。セツナは氷狼族の出身で、人間によって村を襲われた過去があり、復讐を望んでいました。
主人公はセツナの復讐心を利用し、王国軍兵士の殺害を計画。セツナの戦闘能力の上限を引き上げるために性的な行為に及びます。
王国軍と氷狼族の戦いに乱入した主人公たちは、一方的に王国軍兵士を殺害していくのでした。
その頃王都では、主人公に顔を変えられ彼の身代わりにされていた人物が近衛騎士隊長レナードだったことが発覚。レナードは国王から名誉挽回のチャンスを与えられ主人公への復讐に動き出します。
気になった点
洗脳していなかった
戦闘シーンでの主人公のモノローグを聞く限りでは、ドクズのフレアも根はいい子だったという設定のようです。
ちょっと理解に苦しみますね。王国の環境が悪すぎてドSの畜生になったってことなのか……?
なんと主人公はフレアの記憶を消しただけで、洗脳はしていなかったようです。いい子になったのは素が出ているからみたいです。
これにはちょっと驚きですよ。別人すぎるでしょ。どんな酷い環境だったんだよ!
むしろフレア時代が洗脳された姿だったってこと? 誰か黒幕がいて、そいに洗脳され醜悪になったいう設定があるのでしょうか?
そうでも考えないと変化の激しさに納得できません。
復讐の美学
主人公には美学があり、自分に危害を加えない相手は殺さない主義だと語られます。
いや、美学ってなんだよ……好き放題やっておいて今さら倫理観を持ち出すのかよ……。
国が腐ってるせいでフレアはクズになったから国自体に復讐すべきなんて言ってるし、これからは世直しをする話になるのでしょうかね?
復讐者じゃなくてダークヒーローみたいにしたいのかな? 方向性がよくわからんです。
強すぎる主人公
なろう系主人公にこんなことを言っても仕方がないのですが、強すぎて戦闘シーンに緊張感がありません。一人で何人倒してるんだよ!
ここまで強いのなら、わざわざ護衛として奴隷を買わなくても良かったでしょうに……。フレイアもフレア時代と変わらぬ強力な魔法を撃てるようですし、戦力が過剰です。
まあ、一切苦戦せず、主人公が敵とみなした者は一方的にサクサク殺していく展開なので、ストレスフリーと俺TUEEEEを重視するなろう系ファンには受けるのでしょうね。
しつこい性描写
毎度のことですが、今回もアダルトシーンがあります。性描写につなげるための設定がしっかり用意されていますからねぇ……。どちらかと言えば、ストーリーよりこっちの要素で売りたいんじゃないかと。
ただ、肝心な部分は謎の闇に覆われていたり、露骨なシーンは風景の静止画で見えなくされていたりします。見たければ円盤を買うか有料放送に入れということですね。
よかった点
総合的な完成度は高い
アクションシーンには躍動感があってなかなか楽しかったです。作画は悪くないし声優さんの演技も魅力的。
ストーリーや設定にはところどころ違和感がありますが、アニメ作品として総合的に判断するとそこまで悪くない出来だと思いました。
第四話まとめ
これからは王国との戦いになりそう。フレア襲撃時に始末し忘れた近衛騎士隊長レナードが、主人公への復讐に動き出すようです。
第五話「回復術士は、新しいおもちゃを見つける!」
あらすじ
王国軍兵士たちが主人公による襲撃事件について話している場面から始まります。一方、主人公とヒロインたちは水遊びを楽しんでおり、性的な行為も描かれます。
街へ戻った主人公は、浮浪者の男に獣耳少女セツナを売るよう求められるも拒否。セツナに命じて殺害しました。
主人公は薬の取引相手の商人に襲われそうになりますが、解毒剤のレシピを高値で売却することで戦闘を回避します。なおそれは主人公の能力がなければ役に立たないレシピでした。
街を歩いていると剣聖クレハが突然主人公たちに襲い掛かり、切り合いの戦闘になります。しかし、主人公の策略によりクレハは彼の側に寝返るのでした。
気になった点
新鮮味の欠如
このエピソードは従来のなろう系ハーレム物語と大して変わらない内容でした。本作の根幹であるはずの「復讐」というテーマが薄れており、これまでような過激さや独自性も感じられません。
過剰な性的描写
全年齢アニメであるにも関わらず、性的な描写を多用しているのは本作の個性だと言えるでしょう。
ただ個人的に、そのような描写はオマケ要素として扱うべきだと思います。性的描写に依存することでメインストーリーの質が下がるようでは本末転倒です。
剣聖との戦闘シーンでは珍しく主人公が苦戦しており、本来シリアスで緊張感のあるシーンになったはずです。しかし、媚薬をかける描写が入ったせいで馬鹿らしいギャグシーンのようになっていました。
戦いに負けたクレハが唐突に主人公に惚れ、償いと称して性的な行為を求める展開にも違和感しかありませんでした。媚薬って洗脳もできるの?
行為中、他のヒロインたちがドアの外で顔を赤らめ、物欲しそうな顔で聞き耳を立てている描写も嫌な感じです。どいつもこいつも色ボケばかりで気持ち悪ぅ……。
ご都合主義
剣聖クレハが突然切りかかってくる展開について。
インパクトこそありましたが、冷静に考えると不自然です。どうやって主人公の居場所を突き止めたのでしょうか。たまたま歩いてたら遭遇したのか?
それに事情聴取もせず、いきなり切り掛かるのもやばすぎ。かなり危ない人ですよ。もし人相が似た別人を間違って切り捨てたら大変なことに……。
主人公の方も能力で顔を変えられるのだから、悪事を働く時は別人の顔でやるべきでしたね。そうすれば襲撃なんてされなかったのに。詰めが甘いっすね。
主人公が賢く振る舞ったら話がそこで終わってしまうのが、本作の致命的な弱点かもしれません。ミスと不合理な行動のおかげで話が続いていくという……。
無意味な伏線回収
数話に渡って張られていた商人絡みの伏線が回収されましたが、勿体ぶった割には特に大きな事件にはなりませんでした。騙して使えないレシピを売っただけ。正直拍子抜けです。
使い物にならないレシピに大金を払うなんて間抜け! これが主人公を脅迫した罰だ!! ざまぁ!!!
……っていうのがなろう系ファン的喜びポイントなのかな?
ヒロインの扱い
ヒロインたちは主人公を「様」付けで呼び絶対服従。彼をおだてて喜ばすような言動しかしません。
また、主人公は彼女たちをモノ扱いしているようです。「こいつらは俺の道具」や、「俺の所有物を傷つけたな!」という発言もあります。
このような支配と服従の関係を嫌がるどころか、喜んでいるヒロインを見せられ、不快感を覚えました。自我や個性を消して、なんでも言いなりの状態にしてしまうとヒロインの魅力が失われると思います。
復讐がテーマなのだから、フレアを薬漬けにして無理やり戦わせたり、客を取らせたりする展開のほうが良かった。主人公がやられたことをやり返す感じで。
主人公にデレデレで一切反抗しないヒロインが沢山いても面白くないでしょ。
良かった点
笑えるセリフ
クレハが主人公を襲撃した際に放ったセリフがド正論で笑えました。
「(主人公は)少女たちを洗脳して嘘をつかせる外道」
「あなたたち(ヒロインたち)は、あの男(主人公)に利用されているだけだから」
まさにその通り!
しかし、残念なことに本作は主人公を過剰に接待するなろう系作品。気味が悪いですが、ヒロインたちは洗脳されているわけではなく、心の底から主人公を愛しているという設定なのです……たぶん。
その正論を吐いたクレハもすぐ主人公を崇拝する側に回りますし……。
いやぁ、狂った世界だなぁ! 常識がなろう系という非常識に負けるところを見た感じがしますよ。
戦闘シーン
クレハとの戦闘シーンにはスピード感があり、見ていて楽しかったです。
単純に作画枚数を増やしてヌルヌル動かす感じではなく、構図、エフェクト、画面の揺れなどの工夫によって、限られた枚数で最大の効果を出しているようです。
動かすべきところはしっかり動かすけど、省略できるところは徹底的に省略して作画カロリーを抑える感じ。匠の技を見せられた気がしました。
限られた予算・スケジュールの中でクオリティを上げることを追求してきた、日本アニメならではの表現だと思います。
第五話まとめ
「復讐もの」という触れ込みでしたが、第五話でついに化けの皮が剥がれましたね。
暴力的かつ退廃的な雰囲気に興味を持ち視聴を始めたのですが、蓋を開けてみれば、よくあるなろうテンプレをなぞった作品に過ぎませんでした。
主人公は復讐よりもハーレム拡大と性的な行為に興味があるようです。寄り道をしてないで、さっさと他の勇者に復讐しろよと言いたい。
王女妹の存在が脅威であることが示唆されていますが、肝心の勇者たちは影も形もありません。いつ出るんでしょうかね?
なんか小者っぽい近衛騎士隊長レナードは動き出したようですが。
第六話「回復術士は、血と涙を流す!」
あらすじ
主人公が、新たに仲間に加わった剣聖クレハと食事を楽しんでいる場面から始まります。
物音がするので外を見ると、主人公の故郷の村の人たちが王国軍に捕らえられ連れ回されていました。
近衛騎士隊長レナードが村を襲撃、主人公をおびき出すため生き残りを利用していたのでした。
主人公は自分の顔にヒールを使い王国軍の脱走兵に化け、レナードに接近。ヒールでレナードを女体化した後、ゾンビのような男たちに襲わせて殺害します。
しかし、レナードに凌辱された育ての親、アンナの命を救うことはできませんでした。
場面は変わりフレアの妹ノルン姫が登場。村の襲撃は彼女による計画だったこと、主人公をおびき出すため新たな計画が進んでいることが示されます。
回想シーンでは主人公が一周目にノルンから受けた仕打ちについて語られました。
人質にされた村人たちを救うため、主人公がコロシアムに現れたところで第六話は終わります。
気になった点
突然惚れるヒロインの不自然さ
新たに仲間に加わった剣聖クレハは、主人公に体を密着させ、すっかりハーレム要員となっています。しかし、媚薬の効果が切れても主人公に好意を抱き続ける理由は不明です。
前回の戦いで主人公にショッキングな記憶を見せられた際、同時に何らかの精神的な操作を受けたのでしょうか?
アニメ内では、ヒロインたちが本当に心から主人公を好きになったのか、それとも何らかの形で洗脳されたのかは明確にされていません。原作ではどのように書かれているのか気になります。
謎理論
王国軍兵士が人質を連れ主人公のいる街にやってきました。主人公の居場所がわかったのは、近衛騎士隊長レナードが自分で自分の顔に付けた傷がうずいたからだそうです。
どういう理屈なんでしょうね? 主人公に付けられた傷ならまだわからんでもないですが。
レナードは怒りで頭がおかしくなっていて、当てずっぽうを言っただけ。しかし、それがたまたま当たっていた……という解釈をしたほうが納得がいきます。
半分主人公のせい
故郷の村が襲われたのはレナードを始末しなかったためです。村人は間接的に主人公に殺されたようなものですね。
主人公の姿になったレナードを始末していれば、主人公は死亡した扱いになり、王国の人々はレナードが王女を殺して逃亡したと信じ込んでいたでしょう。
そうなれば追手が来ることもなく主人公の完全勝利でした。
せっかく超万能なヒールが使えるのに、しょうもないポカをやって悲惨な結果を招くのでは宝の持ち腐れです。
謎のゾンビ
レナードを襲ったガチムチのゾンビみたいな男たち。あれはなんだったんでしょうね? レナードの手下をヒールで改造したのかな?
謎美学ふたたび
主人公はノルン姫を殺すつもりがないらしい。二周目では何もされていないからだそうです。
また美学がどうのこうのと言ってますよ、この主人公。ノルンを生かしておいたら危険だとわかっているのに見逃すのかよ! 意味不明な美学やめて!
手を抜いた結果、レナードの件みたいな悲劇が起きないか心配です。
そもそも二周目ではノルンどころか、【剣】や【砲】の勇者からも虐められてないでしょ? なのに第三話では「絶対復讐してみせる」って言ってたんだよなぁ。一貫性のない男ですねぇ……。
良かった点
ドッキリシーン
主人公が脱走兵の顔からケヤルの顔に戻して正体を明かし、レナードをびっくりさせるシーンは笑えました。
ベロベロバーと挑発するところや、同じ顔の人物が向かい合っているシュールな絵面が面白かったです。
主人公が言うようにレナードは結構間抜けですね。彼自身も顔を変えられているのだから、主人公に顔を変える能力があることは当然知っていたのにね。
ノルン姫がやっと喋った
フレア王女の妹ノルン姫(CV:津田美波)がついに喋りました! 目隠しされた男とSMプレイをやってましたね。楽しそう。
さらに回想シーンでは主人公とノルンの関わりが描かれます。一周目では彼女だけが、主人公が正気を取り戻したことに気づいていたそうです。
彼女はそのことを黙っている代わりに、フレアにしたのと同じことを自分にもするよう命じます。地上波版では隠されていたけど、バター犬プレイをしたんでしょうね。
主人公は怯えていましたが、ご褒美じゃないですか? ノルンはフレアと違って頭もよさそうだし最高じゃん。まぁ主人公いわく彼女は「規格外の異常者」らしいですが……。
第六話まとめ
今回はノルン姫がえちえちでしたねぇ……。肝心なシーンは規制されていたけど、表情と絶対領域の描写だけで十分楽しめましたね。想像力を掻き立てられました。
ファンタジー系の衣装からは、現実の服とはちょっと違ったエロスを感じますねぇ。
主人公には全く感情移入できないし、ストーリーにはそれほど引き込まれませんでしたが、美少女キャラの絵と声優さんの演技が良かったので満足です。
制作サイドの思惑通り、性的な要素に釣られているのがちょっと悔しい。
今回はここまで。次の記事では、第七話から第十二話(最終回)までの内容をまとめます。
あとがき(投稿の経緯&AI活用について)
本記事の元になった『回復術士のやり直し』各話感想は、一度アップしてから削除したものです。アニメの各話感想記事は放送終了してからしばらくすると、ほとんどアクセスがなくなります。
アクセスが見込めないだけならまだしも、各話感想を残しておくと記事一覧が同じ作品ばかりになって見づらい。せっかくサイトに人が来ても、すぐ離脱されてしまうかもしれません。
さらに不人気記事はSEOに悪影響を及ぼすおそれもあります。
というわけで、作品の全体感想記事だけ残し各話感想は消す方針でやっていました。
ただ、いつからか気が変わり、せっかく書いたのだからなんとか活用できないかと考えるようになりました。
一度、他のアニメの各話感想記事をまとめて加筆修正するというのをやってみたのですが、意外と時間が掛かったんですよねぇ……。
労力がかかる割にアクセスが稼げるわけでもなく、そこまでしてまとめ記事を作る意味はないなと再利用を断念。さらに、新しいアニメ感想をアップロードする気力もなくなり、このブログ自体しばらく放置状態でした。
そこに現れたのがChatGPTなどの文章生成AIです。ご存知のようにここ数年生成AIの進化が著しく、長文の要約や、文章の書き換えが簡単に行えるようになりました。これを利用しない手はないと思ったわけです。
削除した各話感想記事以外にも、記事にしてないアニメ感想メモが大量にあります。
それらをうまいことAIに加工してもらい、読みやすい形でアップできれば、作業時間の短縮と過去の文章の有効活用ができるなぁと。
そういう経緯で、ブログ執筆にAIを活用する実験として作られたのがこの記事です。
結論ですが、AIは便利だけどそこまで時短にはなりませんでした。これは現状、筆者がAIを十分使いこなせていないからだと思います。
感想が書かれたテキストファイルをAIに投げて要約したり、「気になった点」「良かった点」を抽出してもらうところまでは超短時間で済むのですが、最後は人力でまとめてますからね。
「以上の要素をまとめてブログに使える文章に書き換えて」と指示したらそれっぽいものはできるのですが、なんというかAI特有の硬い文章になるので満足できず、結局人力で書き直しました。
いろいろ指示を出して文体の修正も試みたのですが、思ったような文章にはなりませんでした。
AIによって生成された文章をそのままコピペしてアップロードできるのが理想ですが、流石にハードルが高そう。
というわけで、できるだけ少ない加筆訂正でアップロードできる状態まで持っていくのが目標です。
そこまで持っていくにもプロンプトの工夫が必要だと思います。本を買うなどして勉強したいですね。AIの知識はブログ以外にも活用できそうですし。
最後まで読んでいだだき、ありがとうございました!