【チートではない】アニメ『異世界チート魔術師』感想・後半(7話~最終回)

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2019年夏のなろうアニメ『異世界チート魔術師』の感想です。今回は7話から最終回の内容について書きます。

6話までの感想はこちら

第7話感想

相当やばい回でした。ネタアニメ好きにはたまらない展開。

シュール

冒頭から作画が怪しいですねぇ~。1話で太一たちを助けてくれた魔法使いの女の子が、棒立ち無表情で魔法を繰り出しているシーンには狂気を感じますよ~。

凛のナレーションでシリアスなシーンにしようとしているけど、絵が付いて行っていないので、非常にシュールに見えてしまう。

凛はレッドオーガを前に力尽き、死を覚悟するのだけど太一がやってきて助けます。ちょっとだけカッコいいぜ!

でもワンパンじゃ倒せないんですね…。チートのくせに大したことねぇなあホント。

ネットに「この程度でチートって言うならジャンプ主人公はみんなチート」みたいな書き込みがあったのですが、言い得て妙だと思います。

修行や実戦を経てだんだん強くなっていくのは多分チートじゃないぞ。ロクに苦労をしていないのに理不尽なほど強い力を持ってるのがチートでしょ。ズルみたいだからチートって言うんじゃん。

少なくとも他のなろう作品ではそのような意味で使われてると思いますよ。

まあ、ある意味健全だとは思いますけどね。普通の少年漫画みたいな設定も悪くはない。冷静に考えれば、ズルして手に入れた力でイキるなろう主人公に自己投影するのって、結構病的ですからねぇ。

裏切り者

双子がしれっと仲間になって魔物との戦いに参加してました。なんで?

前回は武装解除しただけだと思ってたわ。ゴブリン生み出してた悪者なのにかんたんに寝返りすぎ。忠誠心とか無いの?

そういえばアサシンのアナちゃんも簡単に寝返ってましたね。戦国時代並みに裏切りOKな世界観なのかね?裏切るのが悪いことという考えが無いのかもしれない。

そのアナちゃんですが、ローブをかぶった変な奴に催眠術(?)を掛けられ○イプ目になってフラフラ~っとどっか行っちゃいました。

なんだこの展開!?

謎ドラゴン

キングギドラの首が一本無いような奴が地の底から登場。

©2019 内田健/主婦の友インフォス・KADOKAWA/「異世界チート魔術師」製作委員会 第7話より引用 以下同

このドラゴンは人間と魔物の合戦に触発されて出てきたらしく、どっちの味方でもないような雰囲気。

なんなんでしょうねこれ?敵の目的さえよく分かってないのに第三勢力を出すのか?意味わかんねぇ!

しかもこのドラゴンは、太一たちがペラペラ長話をしている間、攻撃するのを待っていてくれる紳士でした。どういうことなの? 色々と超越した生き物なのかな?

弱すぎチー太郎

いつの間にか太一の周囲には味方も敵モンスターもいなくなり、一対一でキングギドラもどきとバトル! 凛は手出しさせてもらえません。なんかカッコつけてる太一。

それでやっぱりボコボコにされちゃうんですよね太一くんは。こんな何度もコテンパンにやられる主人公をチートって言っちゃダメでしょ! 流石に弱すぎ!

弱杉意味太郎(威力弱太郎)と違って本当に弱い。

なろう系チート主人公中最弱では?チートは持ってないけど何回死んでも生き返らせてもらえる分、カズマのほうが強くない?太一は一回死んだら終わりだろ。

穴の謎

太一が「なんでドラゴンは手加減したんだろう、いまので殺せたはずなのに」みたいなことを言っていると、洗脳されたアナがフラフラ~っと戦場にやってきました~。

なんで???

そこへドラゴンがブレスで攻撃!

太一をかばったアナは腹に穴が開いて死亡!!

……なんでこれで小さい穴が開くんですかね?そういう攻撃じゃないだろ?

炎もしくは太いビーム的なものだったでしょ?ピンポイントに収束してる感じでもなかったし、意味が分からんですよ。

まさかアナだから穴っていう下らんオヤジギャグじゃないよな?

意味不明さここに極まれり。何がしたかったんでしょう。

この後の安っぽい感動シーンは「止まるんじゃねぇぞ…」を彷彿とさせますね。オルガ死亡シーンと三日月の辞世の句(?)を一緒にしたような内容でした。

アナは太一が自分を女扱いしてくれて嬉しかったらしいよ。前半で色々語ってたのは分かりやすい死亡フラグでしたね。やっぱりな。

「とりあえず仲間殺しとけば泣くじゃろ」みたいな安易な展開はもうお腹いっぱい。それにしても、アナが洗脳されてノコノコ戦場にやってきたのは本当に意味不明な展開です。

洗脳した敵はドラゴンが出てきて攻撃する所まで予想していたとは思えないし、そもそもなんで洗脳したのか分からない。裏切り者を始末するだけなら毒なりナイフなりで簡単に殺れるでしょ。

もうアナを死なせてお涙頂戴をやるための謎洗脳にしか見えない。ご都合主義でクッソ雑なシナリオに思えるのですが、実は深い意図があったりするんですかね?

エアリアル

精霊エアリアルを呼び出し、お前が力を貸さなかったせいでアナが死んだんだと責める太一。見苦しいったらねぇぜ!

でも精霊が弁明したらスグに自分の非を認める太一くん…。主人公の人格含め、無駄に真面目だよねこの作品。いきなりチートで無双したりしないしさ。真面目さが面白さにつながってないのが問題ですけど。

あと精霊さんロリ体型かと思ってたけどしっかり6頭身あるし、シュッとしてました。イメージと違った。前からこんなんだったっけ?

 

で、やっと精霊と契約した太一はチート魔術を使うぜ。でもあんまり強くないぜ。一応ドラゴンの攻撃に押し勝ったけど、相手は吹っ飛んだだけでピンピンしてるよ。

ドラゴンはある人物(ラスボス?)の依頼で太一と戦うために現れたのだと語り、空へ飛び去っておしまい。

こいつ、下(地面)から出てきたのになんで上に帰っていったんでしょうね。ラスボスのお家はお空にあるの?

7話まとめ

とにかく雑で支離滅裂な展開としか思えませんでしたが、ネタ的な意味では最高。クソアニメ愛好家におすすめしたい回です。

第8話感想

OP前の穴を埋める住人の動きがなんか可愛らしかった。

いきなり王様に呼び出された太一たち。国王は弟と仲が悪く内乱が起きかけてらしい。

相変わらず作画が残念ですねぇ。主要キャラはまだしもモブの顔がやばすぎる。

あと1.5倍速にしても展開がおそーい。ねむくなる。

太一たちを召喚したのは国王関係者だと発覚。なんと凛はおまけだったらしい。事故で呼び出しちゃったけど、本来呼び出したかったのは太一だけ。しかしこんな口だけチートマンを呼び出して何がしたかったんでしょうね?

残念ながら召喚魔法は一回きり。もう元の世界には戻せないらしいぞ。回数制限厳しいな。

その後王国の将軍と剣で練習試合。太一は拳と精霊召喚がメインなのに剣で切り合いなんかして勝てるのかよと思ってたら勝っちゃったよ、しかも舐めプで。

エアリアルを召喚したら相手を殺しちゃうかもしれないから、肉体強化だけで戦ってたけど、勝てちゃいました。うーん…太一ってチート以前に反射神経とか優れてるのかな?

8話はつまんなくはないけどそこまで面白くもない回でした。ツッコミどころは少なめ。

第9話感想

内乱が勃発。成り行きで戦に参加させられることになりました~。

太一って不殺系主人公なんだよね?バカ正直に戦場に出ず、さっさと前いた街にでも帰ればいいのにね。

国王周辺の奴らは元の世界に還す術を知らないみたいだし、ここにとどまる意味なくない?助ける義理もないでしょ。むしろ無責任に自分らを呼び出した国王たちなんて敵に近いじゃん。

レミーアも結構鬼畜。平和な世界から呼び出されたことを知ってんのに、二人を積極的に戦力として使おうとする。

爽快感皆無

チート系作品の良い所は権力者の意向なんて気にかけず、チート能力で好き勝手する所なのに、この作品には色々しがらみがありますね。なんかまどろっこしくて爽快感が無い。

チートと自称する割には能力がショボいのも一因かなぁ。あと下手に主人公にモラルがあるせいで、パワーを出しきれていない。

スマホ太郎こと望月冬夜くんみたいなサイコパス主人公ってクソだと思ってたけど、爽快感を得るためには必要な要素なのかもしれないですね。

あと、急にヒロインみたいな振る舞いを始めた凛に若干違和感が。今までそんな感じじゃなかったのになんで?戦を前にして生命の危機を感じたから?

開戦

敵(国王の弟)の軍勢が、ぞろぞろと攻めてきます。

太一は精霊を召喚。

エアリアル可愛いなぁ…。おはようとか言ってくれるし、めっちゃ愛くるしいわ。「それっ」って言って攻撃するし、言葉のチョイスがいちいち可愛らしい。

敵にめがけてチート風攻撃発射!

風で地割れが起こるとは流石チートだぜ!どういう原理なのか分からん所がチートっぽい。

でもこんなショボい裂け目じゃ大した妨害にならない気が…。

なにが「これで反乱軍は迂回しない限り近づけませんね」だよ!簡単に迂回できちゃうでしょうが!

これ、作画ミスの類ですかね?もっと大きな地割れを描けばよかったのかね。

「我が軍から良いマトになる、一時撤退を選択せざるを得んだろう」じゃないですよ!

既に敵は棒立ちですし、良いマトじゃないですか。さっさと攻撃しろや。言ってることと状況が噛み合ってなくて変な感じ。やる気あるのか?

「動きませんね」じゃないよ!それは視聴者のセリフ。なぜのんびり敵が攻めてくるのを待ってるんだろう。どっちも棒立ちでシュールですねぇ…。

もたもたしていたら、敵が遠距離ファイアーボールを撃ってきて、味方が「うわー」とか言いながら犠牲になってます。国王軍のやつら無能すぎないですかね?

太一はエアリアルのおかげか千里眼っていうか魔眼みたいなのが使えるらしい。遠くの敵もくっきり見える。『ありふれ』のハジメくんも魔眼使ってたね。これもなろう共通設定なんでしょうか?

凛の雷攻撃で麻痺させて勝負あり。敵は撤収。緊張感のない合戦シーンでした。

戦闘終了後、花壇のお花が元気になっていて喜ぶ凛。微妙にいい話っぽい。前からお花を気にしてたけど、こういうちょっとしたエピソードで心優しい所を描きたかったのかな?

もしや雷攻撃のために雨を降らしたのが良かった?水不足でしおれてただけだったってことなのか?

ネタ的に面白い回でした。作画と言うより演出が変なのかな?ストーリーと映像が齟齬をきたしてる気が。

第10話感想

前回辺りから凛がすごいベタベタしてくるようになりましたね。いい感じになってたアナが謎の死を遂げたので凛がヒロインに返り咲きか?

太一はもうすっかりアナのことを忘れたような雰囲気。

名前の由来

太一という名前の由来は「チーター(チートをする人)」説をネットで見たのですが、単なるネタとは言い切れない説得力があったので紹介します。

太一をカタカナに直すとタイチ

タイチを逆から読むとチイタ

チイタ → チーター

なるほど~。タイトルがチート魔術師だしありえるかも。

ちなみに、「チー太郎」という愛称も逆に並べると「郎太ーチ」で、しっかり本名の太一が入っているんですって。素晴らしいですね。

ワゴン

本編に戻ります。

王家の逸品が安っぽいワゴンでガラガラガラ~っと運ばれてきたのは草。直置きだし、大雑把な奴らだなぁ。勿体ぶってるだけで本当は大した価値のない武器なんですかね?

©2019 内田健/主婦の友インフォス・KADOKAWA/「異世界チート魔術師」製作委員会 第10話より引用

でもミューラはミスリルだと言ってたしなぁ、安物ではないはず。

太一は刀を貰ったけど、やっぱ物理攻撃で行くスタンスなんですね…。可愛い妖精ちゃんにチート魔法撃ってもらえばいいのになんで?

刀を貰ってウッキウキの太一を見て、凛がすごく嬉しそうな顔をしていたのはほっこりしました。

片腕の男

農園で戦った銀髪男カシムが再戦を挑んできました。応じないと井戸に毒撒くとか鬼畜やなぁ…。

しかしこいつ、前回チート攻撃を食らったのに腕が吹っ飛ぶだけ済んだのが不思議。

カシムは突然努力自慢を始めるし、面白おかしい展開ですなぁ。呪具で力を同じにしたら努力が上回っている自分が勝つってどういう理屈だよ。

太一も甘いなぁ。敵がペラペラ喋ってる間に妖精チートでやっつけちまえよ。一般市民を毒で殺そうとするような畜生だぞ。それに初登場時凛たちに何をしようとしてたか覚えてないのかな?

せっかく力を得たのに変に自重するんですよねこの主人公。少年漫画の主人公みたいにしたいのだったら、チートなんて持たせないほうが良かったと思う。

チートを持たせたからにはサクサク倒してもらわないとまどろっこしい。舐めプしてるようにしか見えない。一応勝つことはできるのだけど毎度のごとくボロボロになるという。

あと、努力努力って何回努力連呼するんだよ。突然現れたグラミも、「太一が勝ったのは努力のおかげだ」と解説してるし。どんだけ努力が好きなのでしょう。

全然チートを使わないし、やたらと努力を強調するので、チート系の否定がテーマのように見えてしまいます。それなのにタイトルはチート魔術師。皮肉で付けたタイトルなのかな?

いっそ異世界努力魔術師のほうが良かったかも。

第11話感想

王様の弟が攻めてきました。開戦です。

「ファイアーアロー」が出たー!1話冒頭の合戦はこれだったのか!!

太一は大ジャンプして一気に敵陣へ突入。「つくづくこれってチートだよな」

確かに、ここだけ見るとチートっぽいですよ。でも今まで全然チートらしいことしてないよね。今更かよ!

このくだりは1話の使いまわしですね。節約節約。あ、でも妖精ちゃんと喋るシーンだけ追加されてたわ。

レミーアさんは容赦ない。手加減どころか死にかけの敵に超強力な魔法ででとどめを刺してるし、太一と良い対比になってるんじゃない?

やっぱり敵がペラペラ喋って全部ネタばらししてくれました。内戦自体が黒幕(あのお方)の陰謀だったみたいです。

ゾンビ化させられた兵士が暴れ出し、どうしようってところで次回へ続く。

うーん、次で最終回か。元の世界に帰れないまま終わりそうですね。

第12話(最終回)感想

ゾンビがゾワゾワ襲ってくるぜ。でも主人公たちが喋ってる間は攻撃を待ってくれますよ。

前からそうだったけど戦闘中に長話をしたり、その間敵が動かなかったりするのは不自然なんだよなぁ。もう少し上手に演出してほしかったなぁ。

精霊と話す時は時間が停止されてるからおかしくはないのだけど…。

本当の姿

なんと今までのエアリアルは本当の姿じゃなかったらしいよ。

太一の力がすごすぎたから自重してたらしい。

でもそんなすごすぎる力の描写ありましたっけ?いつもボロボロにされてたじゃん?精霊を使役できるだけで、生身では弱いんじゃなかった?肉体強化パンチとかしょぼかったよな。

そんなことお構いなしにサヨナラを言ってエアリィは消えちゃいました。

意味わかんねぇ。

そして「シルフィード」にチェーンジ!

©2019 内田健/主婦の友インフォス・KADOKAWA/「異世界チート魔術師」製作委員会 第12話より引用

なんか、あんまり変わってないですね……。若干背が高くなって布が大きくなったような気がしなくもない。

でも全く変わっていないようにも見える…。間違い探しレベル。

この要素必要ですかね?

このことによって太一は真の召喚術師になり「人間卒業」したらしいよ。

やっぱり意味分かんねぇ…。全然人間のままじゃん。

「おれ人間をやめるぞ!ジョジョーッ!!」とは意味合いが違うわな。ディオは吸血鬼になったけど、太一はどう見ても人間のままじゃん。

全部精霊にやらせてるだけじゃん。太一が精霊になるならまだしも、なにが「人間卒業」なんだよ。

「チート」連呼もそうだけど全部口先だけで、やることはショボいという。

魔人と決戦

魔人のデザインはスマートで意外と良いなと思いました。以前カシムの召喚した赤いモンスターは酷いデザインだったし、クソダサいのが来ると思ってた。

ただ、相変わらず全部セリフで話を進めるのはどうかと思いますけどね。

この魔人さん、長台詞で「あのお方」がどうとか、光と闇が反転するからどうのこうのって解説してくれます。親切だなぁ!

人間卒業」しても結局物理攻撃で戦う太一くん。うーん…。風の魔法でドカーンじゃダメ?

光の筋になって空の上でぶつかりあい。やっぱり作者は少年漫画みたいなのをやりたかったのかなぁ?だとしたらチートは蛇足。

↑DBを彷彿とさせる。

熱くて感動的なセリフを言う太一だけど、今までの積み重ねがないから全然響かないなぁ。このキャラクターには全然内面を感じない。

すごく受動的だし何を考えてるのか良く分からん感じでした。主人公というより脇役っぽいんだよな。

仲間のことを思い出してみんなを守りたいって言うけど、深い交流は描かれてなかったし説得力がねぇわ。

なお、最後の一撃だけはチート感がすごかったです。「人間卒業」した力を使い魔人を跡形もなく消滅させたのは笑えました。

そんなことができるんなら最初からやっとけよ!チリ一つ残らないってってどんだけチートなんだ!?

しかし、瀕死の敵に対して超強力な攻撃を放つというのは無駄ですよね。前回レミーアさんもやってたけど、カッコつけてるだけじゃん。急所を狙って軽くとどめを刺せばいいのに。

弱っちい攻撃で小刻みにダメージを与え、相手が死にかけたら過剰なパワーでトドメって戦い方としておかしいでしょ。

エピローグ

太一たちは王立軍に籍を置いたんですって。

なんか、ゴタゴタの中で王の弟が処刑されてました。首をスパーンと。お気の毒に…。

はたして王様が正しかったのでしょうかね?無責任に太一たちを異世界に召喚したやつだぞ…。何も考えずに味方してよかったんですか?微妙に無能っぽいし。

それに太一くんは「人間卒業」したんだから、もう権力にへつらう必要なくない?なろう系主人公らしくないぞ。強力なチート能力を持つキャラって、大抵自分が国作って王様になるじゃん。

そういえば前回、権力には興味ないみたいなことを言ってたな。

太一たちはどこかへ旅立って終了。なんというか、なにも解決しないまま終わったな…。あのお方の正体も良く分からんし、元の世界に帰る手がかりさえ見つかってない。

全話視聴後の感想

変なアニメでした。特に何の感慨もありません。

百錬の覇王と聖約の戦乙女』のように酷すぎて笑えるということもなく、ただただ出来が悪いだけのクソアニメですね。

なろう系にしては主人公がイキっておらず、不快感が少なめだった点は評価できなくもない。ハーレムを作ったりもしないし、なろう系で叩かれがちな要素は入っていません。

でもそれが面白さに繋がるわけではない。マイナス要素が入っていないだけで、他にプラスになるような要素が見当たらないです。

しかもタイトル詐欺感は否めません。チートでも魔術師でも無いという。

チートという言葉が大好きな主人公が、あまり強くもないのに「チートチート」と連呼する姿は滑稽でした。

また、いかにも素人が作った物語という印象。王道ファンタジーや少年漫画的なものを目指しつつ、なろう系チート要素も取り入れた結果、非常に中途半端な代物になってしまったように思います。

ファンタジーとしては目新しさがなく、どこかで見たことがあるようなテンプレ。少年漫画のように修行やライバルとの切磋琢磨によって強くなるのではなく、結局の所は精霊任せ。

それなのにチートでサクサク攻略とは行かず、苦戦することが多く爽快感が無い。

複数の要素を組み合わせておきながら良さを活かせていない。それぞれが足を引っ張り合っている状態に見えました。コンセプトからして間違ってる気が…。

これならチート要素を入れず、普通の異世界ファンタジーにしとけばよかったのになぁ。それじゃあなろうで受けないのかな?

ただ他のなろう作品と違って、作者(≒読者)の邪な願望が見えないのは好印象。異世界で好き勝手する妄想をして、現実の憂さ晴らしをすることが目的の作品ではなさそう。

普通のファンタジーを書きたいけど、それだけでは読んでもらえないから、なろう読者が喜びそうなチートを入れたってことなのですかね?原作者さんのことはよく知りませんが、色々と考えさせられます。

あと、ストーリー以前にアニメとしての出来が良くなかったですね。変な演出が多いですし、絵も崩れ気味。いかにもな低予算アニメ。

とりあえず完成させることだけ考えて作られてる感じで、複雑な気持ちになります。なんだかなぁ。

あまりおすすめできないアニメですねこれは。

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